#13
小学生の頃。
数十分の休み時間は、絶対に外のグラウンドで遊び回ってた。
今思うと時間の使い方が違いすぎるし、とんでもない体力やったなと思う。
いつから今くらいの時間の感覚になったんやろう?とふと考える。
やっぱり小学校高学年くらいの頃には、少しずつ今くらいの感覚になってたんやろうか。
自分が通ってた小学校は、昼休みになると外に出ない人なんかほとんどいなかった。
昼休みは当然外に出るものであり、教室に残っている人はどこか異端扱いのような雰囲気。
外に出ないのは、給食食べるのが遅い奴か、怪我でもした奴くらいなものだったと思う。
しかしその風潮も4年生くらいまでのもので、5、6年生くらいになると徐々に教室に残る奴も出始めてきてたような気がする。
ある日、昼休みは毎日グラウンドでサッカーをしてた自分は、怪我か体調不良か何かで珍しく教室に残っていた。
大量の生徒で埋め尽くされた昼休みのグラウンドを、教室の窓から眺めて、新鮮な気持ちだった記憶が少しある。
教室にはチラホラと他の生徒もいた。
絵を描く奴、本を読む奴、トランプか何かをしてる奴。
こいつら、教室でこんなことしてるんやなーと、今まで全く知らなかったことに気付いた気がした。
ガヤガヤしたグラウンドとは対照的に、教室には静かでゆっくりとした時間が流れていた。
少し、居心地の良さのようなものを感じた。
こういうことが、今の感覚にも繋がっている気がすると、何となく思う。